バイオ燃料関連では、フィンランドのネステが2017年12月22日、再生可能ディーゼルや航空燃料などの製造能力を拡大する方針を固めたと発表した。シンガポールに関連プラントを建設する見通しで、18年末までに最終投資決定(FID)を下す予定としている。22年までにプラント稼働を目指すという。

ベトナムでは、石油販売を手がけるペトロベトナム・オイル(PV Oil)が2017年12月半ば、エタノールを5%配合したガソリン(E5)への移行を完了したことを明らかにした。現行のガソリン(RON92)は、E5にとって代わる。ちなみに、ベトナム国営ペトロベトナムは、販売子会社のPV Oilの株式20%の新規株式公開(IPO)を18年1月に実施すると公表済みだ。

インド製糖業者協会(ISMA)は2017年12月7日、同国の石油販売会社(OMC)向けのエタノール供給量が、2017~18年度に前年比71%増の113万キロリットルになる見通しであると発表した。ISMAによると、2016~17年度のエタノール供給量は66万キロリットル、2015~16年度は111万キロリットルだったという。

他方、水素燃料では2017年12月12日、トヨタ自動車など国内11社が燃料電池自動車(FCV)向け水素ステーションの本格的な整備で、2018年春にも新会社を設立することで合意した。日本では現在、2020年度までに水素ステーション160カ所、FCV4万台の普及などといった官民目標を掲げている。これを達成するため、オールジャパンで取り組みを強化するとみられる。

計画によると、最初の4年間で80基の水素ステーションを整備するという。また、水素供給利用技術協会(HySUT)と連携し、利便性の向上を目指す。さらに、HySUTのほか、燃料電池実用化推進協議会(FCCJ)とも連携を図り、水素ステーション機器などの標準化、規制見直しなどを通じてコストダウンを図るとしている。

新会社に参加するのは、インフラ事業者としてJXTGエネルギー、出光興産、岩谷産業、東京ガス、東邦ガス、日本エア・リキード。自動車メーカーはトヨタのほか、日産自動車、本田技研工業。金融機関などとして日本政策投資銀行、豊田通商の計11社となる。