2016年2月11日に26.21ドル/バレルで底入れしたニューヨーク・マーカンタイル取引所のWTI原油先物相場は、緩やかな上昇局面を続けているが、この基調はいつまで続くのだろうか。サウジアラビアとイランの対立などの中東の地政学リスクの高まりや、石油輸出国機構(OPEC)の減産で、原油市況は均衡を保つとの見方が多い。結論から言えば、足元では50ドル代後半で推移するWTI原油相場は、下落トレンドに再突入する時期が差し迫っている可能性が高いと考える。2000年以降の長期的なチャートを見ても、足元の上昇相場に勢いはなく(少なくとも原油相場の本格的な上昇トレンドの持つダイナミズムは感じられない)、シェール増産による大暴落に対する反騰局面と言ってよいだろう。
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