米シェブロンは10月末、バングラデシュ国営ペトロバングラに対し、ビビヤナ、ジャララバード、マウルビバザール天然ガス田の売却を取りやめ、事業を継続するとの意向を明らかにした。10月29日付のサイト『ダッカ・トリビューン』によると、シェブロンは4月24日、同社がバングラデシュ国内に保有する前出の3つの天然ガス田(生産量は日量計7億3,000万立方フィート)を中国のヒマラヤ・エナジーに売却する予定と発表していた。ヒマラヤ・エナジーは、振華石油を中心とするコンソーシアムだ。(国旗はバングラデシュ)
一方、国営バングラデシュ・ペトロリアム・コーポレーション(BPC)は10月、インド国営ヌーマリガー・リファイナリー(NRL)から軽油を長期輸入することに合意した。『ロイター通信』などによると、最初の3年間の輸入量は年間25万トンになる予定という。NRLは、インド国営バハラット石油(BPCL)の子会社。
パキスタンでは、米エクソンモービルが参加していたカシム港(カラチ近郊)での液化天然ガス(LNG)輸入基地プロジェクトのコンソーシアムから外れたという。現地からの報道によると、契約条件で合意できなかったことが理由とみられている
他方、オーストリアのOMVは11月6日、パキスタンのメハー鉱区にある「ソフィア-2」天然ガス・コンデンセート田で現地子会社が生産活動を開始したと発表した。天然ガス(日量1,500万立方フィート)などを生産する。OMVやオーシャン・パキスタンなどで構成する合弁会社(JV)が、2013年8月にメハー鉱区で埋蔵を発見、17年初めから開発事業を開始していたという。
また、独立系石油会社のプーマ・エナジー(本社:シンガポール)は11月21日、パキスタンのコングロマリットであるチシュティー・グループが保有するアドモア・ガス(独立系石油マーケティング会社)の株式51%を取得することに合意した。新会社として発足するプーマ・エナジー・パキスタンは、燃料小売り事業や潤滑油、コンビニエンスストア事業をパキスタン国内で手がけるとしている。
このほか、11月5日付のサイト『サンデータイムズ』は、インド国営石油会社(IOC)の子会社であるランカIOCが輸入したガソリンが規格外だったため、スリランカ国営のセイロン石油会社(CPC)が受け入れを拒否。同国内でガソリン不足が生じ、供給制限がかかったと報じた。