英国電力会社(SSE)は11月8日、ドイツの再生可能エネルギー会社であるイノジーの英国子会社エヌパワーと、英国における電力・天然ガス小売り事業の統合に合意したと発表した。新会社の出資比率はイノジーが34.4%、SSEが65.6%になる見通しという。今回の統合について、英国は電力市場における競争力の強化が目的としている。
英国競争・市場庁(CMA)は10月、英セントリカが運営するラフ天然ガス貯蔵施設の閉鎖申請を審査すると発表した。審査は年内に終了する予定という。ラフ貯蔵施設は英国領北海に位置し、夏場に天然ガスを貯蔵、冬場に国内向けに供給している。老朽化が著しくなったことで、セントリカは6月に施設を閉鎖する計画を発表していた。
英国石油・ガス機構(UKOGA)は10月末、英国における石油埋蔵量が少なくとも20年間は現状を維持することが可能との見解を公表した。UKOGAによると、英国の埋蔵量は100億~200億バレル(原油換算)で、大陸棚を含む英国全体の生産量は、原油換算で435億バレル(2016年末時点)に達するとした。
他方、英国ではロンドン市が10月23日から市の中心部(セントラルロンドン)で旧型ガソリン・ディーゼル車を対象に排出物課税(T-チャージ)を導入した。旧型車が中心部に進入する際、T-チャージ10ポンド、C(混雑時)-チャージ11.5ポンドの計21.5ポンドを支払うことになった。今回のT-チャージ導入の理由について、ロンドン市は環境改善が目的としている。
このほか、英BPと英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルは、2018年末までにブロックチェーンを利用するエネルギー取引のプラットフォームの開発を計画する。11月6日付の『ロイター通信』は、この開発に参加するコンソーシアムは、ノルウェーのスタットオイル、トレーダーのガンボー、ABNアムロ、ソシエテ・ジェネラルなどで構成されると報じた。
ところで、英インディペンデント・オイル&ガス(IOG)は10月末、北海南部のバルカン・サテライツ鉱区の開発計画を英国石油・天然ガス機関(OGA)に提出したと発表。2018年第1四半期に最終投資決定(FID)の予定としている。IOGは2016年、英オイスター・ペトロリアムから500万ドルでバルカン・サテライツ鉱区の権益を取得した。