バイオ燃料グループの米グロース・エナジーは10月半ば、全米1,039カ所の給油所で、エタノールを15%配合したガソリン(E15)を販売していると発表した。販売地区は、アトランタ、シカゴ、ダラス、ヒューストンなどという。グロース・エナジーはその後、米国で5カ月間のE15ガソリンの販売量が10億マイル分になったと追加発表した。

イタリア炭化水素公社(ENI)は10月末、今後4年間における国内投資で210億ユーロのうち、40億ユーロを製油所など多くの事業転換に使用する計画であると発表した。ENIは今後、ベニス製油所をバイオリファイナリーに転換するほか、ジェーラ製油所でもバイオリファイナリー化を推進する方針としている。

再生可能燃料の開発会社である米ベロシスは10月20日、米ミシシッピー州ナチェズ郡アダムズにバイオリファイナリーの建設を決定したと発表した。実現すれば、同社が米国で初めてのバイオリファイナリー建設になるという。森林残渣物を原料に使用する予定だ。

このほか、米エクソンモービルとリニューワブル・エナジー・グループ(REG)は11月1日、非食料系のバイオマスからつくった糖からバイオディーゼルの変換に成功したと発表した。両社はこれまで、REGの発酵プロセスを利用して非食料系バイオマス原料からセルロース系糖成分を製造するプロセスに関する研究・開発(FS)を行ってきたという。

米イリノイ大学は10月23日、ブラジルでトウモロコシ由来のエタノールを増産することで、世界の二酸化炭素(CO2)排出量を最大5.6%削減することができると発表した。同大学の研究チームによると、ブラジルでは、2045年までに原油換算で日量362万バレルから同1,277万バレル分のエタノール生産が可能としている。これは、世界の原油消費量の3.8~13.7%に相当するという。

一方、クリーンエネルギーの開発関連で、英リバプール大学、中国の大連大学などで構成される研究チームが、CO2・メタンから液体燃料を製造するプロセスを開発した。リバプール大学が10月初旬、発表した。