豪航空会社のヴァージン・オーストラリアはこのほど、バイオジェット燃料の試験的な使用を豪クイーンズランド(QLD)州のブリスベーン空港で開始した。サイト『ニュージーランド・ヘラルド』(10月3日付)によると、米国の再生可能エネルギー会社であるゲーボがバイオジェット燃料を2年間にわたり供給する。ゲーボが独自開発したATJ燃料を使用する。ATJは、イソブタノールをジェット燃料に転換する燃料。
米国の国立再生可能エネルギー研究所(NREL)の研究チームが、藻類の脂質を再生可能エネルギーに転換する技術を開発し、専門誌に発表した。Pt/SAPO-11触媒でパルチミン酸メチルを水素異性化するなどという。9月25日付のサイト『グリーン・カー・コングレス』が伝えた。
豪BHPビリトンと蘭グッドフューエルズは9月末、シンガポール海事港湾庁(MPA)の支援を受け、シンガポールにおけるバイオ燃料プロジェクトに合意したと発表した。グッドフューエルズが開発したドロップイン型バイオ燃料(現在の機体やエンジンなどをそのまま使用することが可能な代替燃料)は、二酸化炭素(CO2)排出量を化石燃料に比べ90%削減できるとしている。
また、米エネルギー省(DOE)の生物環境科学室(BER)は、非営利団体の研究機関であるJ.クレイグ・ベンター・インスティチュート(JCVI)の次世代バイオ燃料研究に1,070万ドルを助成すると発表した。JCVIは、珪藻における光合成代謝の経路を最適化するなどの方法で、燃料や化学品の製造を目指すとしている。
ところで、水素開発では、DOEの燃料電池開発センター(FCTO)が10月3日、ドイツの国立水素燃料電池機構(NOW)と共同で水素の安全性にかかわる研究開発に合意したと発表した。水素ステーション設備や液体水素などが研究の主要テーマとなる。
このほか、スペインなど3大学の研究チームが、液体有機水素キャリア(LOHC)による、水素のオンデマンド製造・貯蔵・輸送技術を開発したとの情報が伝わる。9月半ば、サイト『アルファ・ガリレオ』が報じた。