フィリピンのアルフォンソ・クシ・エネルギー相は9月29日、南シナ海で原油・天然ガスを共同開発する「カラミアン」プロジェクトの実施をロドリゴ・ドゥテルテ大統領が承認したと発表した。フィリピン西部パラワン島の沖合で予定する「カラミアン」計画は、2008年に契約が締結されたものの、実施が保留され、大幅な遅れが生じていた。権益比率は、中国海洋石油(CNOOC)が51%、フィリピン国営石油公社エクスプロレーション(PNOC)が28%などとなっている。(国旗はフィリピン)

一方、マレーシア国営ペトロナスの石油化学事業の子会社であるペトロナス・ケミカルズ・グループは9月29日、サウジアラビア国営サウジアラムコの子会社であるアラムコ・オーバーシーズ・ホールディグスにポリマー事業の株式50%を9億ドルで売却すると発表した。サウジアラムコは、ペトロナスがジョホール州に新設する製油所や石油化学コンプレックス(RAPID)に70億ドルを出資する予定であることも判明した。サイト『マレーシアン・インサイト』などが報じた。

シンガポールのトレスコープは、オマーンのソハール港に原油貯蔵とバンカリング施設の建設を計画している。9月25日付のサイト『マスカット・デイリー』などによると、投資額は6億ドルに上るという。スーパータンカー(32万トン級)が着桟できるバースを含む計6バースを建造する計画という。第1段階として、原油受け入れや貯蔵施設、重油・ディーゼルの貯蔵施設をつくる。第2弾として、ガソリンや潤滑油ブレンダーなどの建設が候補に挙がっている。2020年の稼働を目指すとしている。

このほか、タイ最大の石油化学会社であるPTTグローバル・ケミカルは9月12日、同国東部の沿岸地域で、今後5年間に40億ドルを投資する計画であると発表。このプロジェクトには、タイのラヨン県マプタプット工業団地のナフサ・クラッカー、ポリプロピレン・プラントへの投資が含まれるとしている。