インドネシア国営プルタミナが今夏、同国政府からディーゼルの輸出許可を取得したという。『ロイター通信』(9月4日付)は初めてのケースと伝えたものの、輸出量や時期は不詳としている。これまでディーゼルを輸入してきたプルタミナだが、英BPなどの石油メジャーがインドネシアで燃料小売り事業に進出したことや、国内におけるバイオディーゼル供給量の増加もあり、ディーゼルが余剰となり、その分を輸出に振り向けるようだ。(国旗はインドネシア)
一方、ベトナム国営『ベトナムテレビ』(VTV)は8月末、米エクソンモービルがベトナムにおける天然ガス火力発電所建設及び天然ガス開発プロジェクト「ブルー・ホエール(青鯨)」を11月に発足すると報じた。ベトナムで開催されるアジア太平洋経済協力(APEC)に合わせ、式典が計画されているという。国営ペトロベトナムとエクソンモービルが共同で取り組むプロジェクトは、南シナ海沖合でベトナム最大の埋蔵量(1,500億立方メートル)とされる「ブルー・ホエール」天然ガス田を開発し、産出したガスを新設火力発電所に供給するというものだ。
このほか、シンガポールのケッペル・オフショア&マリーンは9月7日、パビリオン・エナジーとインドネシアの国営電力会社であるPLNと、インドネシア西部に液化天然ガス(LNG)を供給することに合意したと発表。3社はこれまで、小規模LNG事業での企業化調査を実施済みだ。シンガポールとインドネシアは昨年、エネルギー分野における関係構築で基本合意書を交わしている。
また、シンガポールの港湾運用会社であるジュロン・ポートとドイツの石油貯蔵大手であるオイルタンキングがこのほど、合弁企業(JV)「ジュロン・ポート・タンク・ターミナルズ(JPTT)」を設立したことが判明した。9月21日付のサイト『ストレーツ・タイムズ』などによると、JPTTは液体バルクターミナルの運営を計画する。ターミナルの規模は、18万トン級のタンカーが着桟できるという。
ところで、マレーシアと中国が共同開発する工業団地「マレーシア–中国クアンタン・インダストリアル・パーク(MCKIP)の工事が順調に進行しているようだ。建設予定地は、マレーシアのクアンタン港から約10キロメートルに位置する。MCKIPはこれまで、海外から約70億ドルの資金を確保したとしている。