7月24日付の『ロイター通信』は、サウジアラビアの国営サウジアラムコが海洋石油・天然ガス施設の安全性を確保する目的で防衛システム導入にかかわる入札を実施したと報じた。それによると、軍需産業大手の米レイセオン、米ジェネラル・ダイナミックス、独ラインメタル・ディフェンスが入札したという。今年下半期に落札企業が決定する見通しだ。
一方、サウジアラムコは7月26日、MGS天然ガスパイプライン拡張工事について、第1フェーズが今年末までに完了する見通しであると発表した。拡張プロジェクトでは、サウジアラビア西部のキング・アブドラ・エコノミックシティと「ペトロラービグ2」発電プラントに天然ガスの供給拡大を目指す。輸送能力は、第1フェーズで日量96億立方フィート、2019年に予定される第2フェーズで同125億立方フィートの予定。
サウジアラムコは、投資会社のジャドワー・インベストメント(JIIC)との潤滑油合弁事業について、ジャドワー保有分の権益30%を10億ドルで買収することで検討に入ったとしている。ただ、7月20日付のサイト『オイルプライス』によると、アラムコは最終判断に至ってないようだ。
また、石油化学会社のサウジ・インターナショナル・ペトロケミカル(SIPCHEM)が、メタノール事業会社のインターナショナル・メタノール(IMC)に二酸化炭素(CO2)を供給することに合意したという。IMCは、サウジアラムコ・シェル・リファイナリー(SASREF)の子会社である。
このほか、サウジアラビアのサダラケミカルは7月17日、アミンプラントを稼働したと発表した。アミンは、製品として洗剤、ブラスチック、セメント、ゴム、製薬のほか、原油、天然ガス、アスファルトなど、用途が幅広い。サダラは、7月27日にサウジアラビア初となるポリオールプラントが稼働したことも明らかにした。
㊟ 中東湾岸諸国の①記事は本サイトの2017年7月11日、②記事は7月12日に掲載しています。