韓国企業による米シェール事業への進出が目立っている。韓国ガス公社(KOGAS)が米国から液化天然ガス(LNG)を初輸入したほか、米テキサス州でのLNGプロジェクトに進出を決めた。このほか、SKグループが米ゼネラル・エレクトリック(GE)と米シェールガスの共同開発に合意した情報などが伝わる。

KOGASは6月末、米シェニエール・エナジーが運営するルイジアナ州のサビンパスLNG施設から液化天然ガスを初輸入したようだ。LNGタンカーが韓国・慶尚南道の統営(トンヨン)市に到着したという。6月23日付のサイト『LNGワールド・ニュース』などによると、KOGASは年間約350万トンのLNGをシェニエールから長期契約で購入するという。

他方、KOGASは6月末、米テキサス州ポート・アーサーLNGプロジェクトに参加するため、パートナー企業の米センプラ・エナジーや豪ウッドサイド・エナジーと合意し、覚書(MOU)に署名したと発表した。

また、SKグループが、GEと米シェールガスの共同開発に合意したことが判明した。6月末に韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が訪米するのに先立ち、両社が調印式を実施した。SKは今後5年間で、1兆8,000億ウォン(約16億ドル)を投資する見通しで、最大5兆ウォン相当の投資も視野に入るとしている。

韓国のGSエンジニアリング&コンストラクション(GS E&C)は、今年1月に火災によって損傷したルワイス製油所の補修工事をアブダビ国営石油会社(ADNOC)から受注した。工事の完了は2019年初めの予定だ。

このほか、サウジアラビア国営のサウジアラムコは7月5日、韓国の造船大手である現代重工(HHI)と船舶向けエンジンの製造などで合意し、覚書(MOU)に署名したと発表。両社は今後、52億ドルを投じてサウジアラビア東海岸のラス・アル・ヘールに造船所を建設し、2019年の稼働を目指すという。