米国でエタノール配合のガソリンを使用した自動車の走行距離が伸びているほか、アエメティス(本社:カリフォルニア州クバチーノ)の子会社が、インド国営の石油会社とバイオディーゼルの供給契約を締結したとの情報が伝わっている。

米国でE15ガソリン(エタノールを15%配合)を使用した自動車の総走行距離が10億マイルに達しているという。エタノール製造団体で構成する米グロース・エナジーが販売業者を対象に実施した調査で明らかとなった。E15は現在、全米の29州、約800ステーションで売られているそうだ。米環境保護局(EPA)は、2001年以降に製造された自動車にE15の使用を許可している。グロース・エナジーが5月24日、発表した。

アエメティスは5月16日、子会社のユニバーサル・バイオ・フューエルズが、インド国営の石油会社であるオイル・マーケティング・カンパニーズ(OMC)とバイオディーゼルの供給契約を締結したと発表した。契約額は600万ドル。インド国内でのディーゼル供給量は年間250億ガロン。このうち、バイオディーゼルの配合量は年間2億5,000万ガロンという。アエメティスはすでに、インドのアーンドラ・プラデーシュ州カキナダにバイオ関連のプラントを保有している。

他方、フィンランドのネステは5月17日、水素化で処理された植物油(HVO)タイプの再生可能ディーゼルが、燃料消費量の削減、二酸化炭素(CO2)排出量の削減などに効果があると発表した。ネステの再生可能ディーゼルは、効率で最大85%改善、燃費で最大4%改善、一酸化炭素(CO)排出量は最大70%削減、粒子状物質(PM)は最大50%削減、窒素酸化物(NOx)は最大30%削減などの効果があると強調している。調査結果は、ネステがエンジニアリング会社のFEVに委託した研究で判明したという。

このほか、米バイオ化学品会社のアミリスは5月初旬、再生可能の分岐オレフィンの販売活動が順調であると発表した。アミリスは、好調さの要因として液体ゴム(LFR)用の供給量が増えていることを挙げた。2017年第1四半期の販売量は、2015~16年予算年度の同期の販売量を上回り、年間を通じて販売増加が続くとの見通しを示した。