今回は、アゼルバイジャン(首都:バクー)、トルクメニスタン(首都:アシガバート)、ウズベキスタン(首都:タシケント)、カザフスタン(首都:アスタナ)の中央アジア4カ国にかかわるエネルギー関連ニュースを取り上げる。(国旗はアゼルバイジャン)

アゼルバイジャン政府は5月7日、アジア開発銀行(ADB)が同国の天然ガスプロジェクト「シャー・デニズ2」に5億ドルの融資を実施することに合意したと発表した。シャー・デニズ2は、2019年から2020年にかけてフェーズ1の天然ガス生産量(年間90億立方メートル)を同160億立方メートルに増強する予定だ。

トルクメニスタンでは、カスピ海沿岸のウズネーダ陸上鉱区で天然ガスの埋蔵が発見された。5月6日付の『ロイター通信』によると、深度約7キロメートル、天然ガスで日量50万立方メートル、コンデンセートで同150トンの生産を確認したという。

ウズベキスタンの国営通信(UNNA)は4月初め、ロシア国営ガスプロムの経営トップとウズベキスタン大統領が会談し、ウズベキスタンからロシアへの5年間の天然ガス輸出に合意したと報じた。詳しい内容は明らかにされなかった。ガスプロムは2016年、ウズベキスタンから天然ガス62億立方メートルを輸入したという。

米エネルギー情報局(EIA)は5月10日、カザフスタンの国別レポートを更新し、その内容を公表した。それによると、カザフスタンの原油確認埋蔵量(2017年1月現在)は300億バレル。16年の原油類の生産量は日量170万バレルで、このうちの半分が同国北西部のテンギス、カラチャガナク油田で生産されたという。

一方、EIAによると、カザフスタンの16年の原油輸出量は日量130万バレルで、軽質・低硫黄原油が主流だ。国内にある3つの製油所の総精製能力は日量34万バレル。他方、天然ガスの確認埋蔵量は85兆立方フィート(2017年1月現在)で、2015年の生産量は1兆5,000億立方フィートだった。