仏トタルは4月半ば、韓国のコングロマリット(複合企業体)であるハンファ(韓火)グループと均等出資で設立した合弁企業(JV)のハンファ・トタル・ペトロケミカルが、大山石油化学コンプレックス(複合施設)のエチレン製造能力を30%増強し、年間140万トンに引き上げると発表した。4億5,000万ドルを投資するという。2019年中ごろに完工の予定だ。
また、韓国のコングロマリットであるヒョースン(暁星)グループは4月半ば、イラン国営石油化学会社(NPC)とイランにポリプロピレン(PP)プラントの建設を検討することに合意した。ただ、4月13日付のサイト『トレード・アラビア』などによると、ヒョースン・グループは採算性を重視するため、建設着工で最終的な結論は出ていないとしている。
韓国の現代エンジニアリング(HEC)が3月半ば、アドルフ・インベストメントとの間で、イラン南部のブーシェフル州の製油所・石油化学プロジェクト「カンガン・ペトロ・リファイニング・コンプレックス」への参加に合意した。設計・調達・建設・出資(EPCF)役務を担う予定で、契約額は32億ドル。アドルフ・インベストメントは、イラン・オイル年金基金投資会社(OPIC)の子会社である。
他方、韓国のサムスン・エンジニアリングと米KBR(テキサス州)は3月初旬、テキサス LNGブラウンズビル(テキサスLNG)から液化天然ガス(LNG)輸出施設(年間400万トン)の建設業務を受注した。詳細設計した後、設計・調達・建設(EPC)役務に関する最終投資決定(FID)を実施する。サムスン・エンジニアリングは、テキサスLNGの概念検討・基本設計を完了している。
このほか、KBRは2月、韓国LG化学から大山(忠清南道)のエチレンブラントの改造プロジェクトのライセンシング・基本設計役務を受注したと発表済みだ。プロジェクトでは、加熱炉2基を新たに設営する。エチレン製造能力は年間127万トンとなり、年間で23万トン分が増強されるという。