電気自動車の普及に向けた取り組みがタイで始まったほか、BASFがインドで排ガス触媒製造の拠点をオープンするなどのニュースが伝わっている。このほか、ドイツのエネルギー関連団体が電気自動車用充電ポイントにかかわる調査や、国際クリーン交通委員会(ICCT)が燃費改善の技術についての調査結果をまとめている。
タイ投資委員会(BOI)は3月下旬、電気自動車の普及を目的に3社で約46億ドルを投資する計画を承認した。エネルギー大手のガルフ・グループが2件の発電プロジェクトに約34億ドル、国営PTTの子会社が発電用天然ガス輸送システムに約12億ドルを投資する予定。BOIはまた、タイ国内で生産を増やすため、プラグイン・ハイブリッドカー(PHEV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、電気自動車(EV)に税制上の優遇措置をとることも承認した。
ドイツ連邦エルギー・水道連合会(BDEW)は3月24日、同国の電気自動車用充電ポイントが7,407カ所(2016年末の時点)に上ると発表した。昨年半ばから新たに890カ所が設営され、このうちの292カ所が直流高速充電器だった。現在、ドイツの燃料充電施設は1万4,531カ所で、ピークだった1970年の4万6,091カ所から大幅に減少しているという。
一方、ICCTは3月末、2025~2030年を対象とした自動車の先進燃費改善の技術にかかわる調査結果を公表した。それによると、燃費は2016年の9.14リットル/100キロメートルから2025年には6.71リットル/同、2030年までに5.6~5.11リットル/同に改善することが可能としている。
ところで、BASFカタリスト・インディア・プライベート・リミテッドは3月初旬、インドで自動車用排ガス触媒の製造拠点を開設したと発表した。軽量・重量自動車などの排ガス処理触媒をつくり、需要増に対応するという。具体的な製品はディーゼル触媒などだ。