米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利を収めた11月8日以降、米長期金利の上昇が止まらない。同氏の選挙公約は、米財政を拡張させるとの見立てだ。日本やドイツの長期債の利回りも歩調を合わせるように上昇基調を辿っている。原油は2月に、長期金利はブレグジット(英国のEUからの離脱)直後の7月上旬にそれぞれ底入れし、原油価格が約5ヵ月先行した。原油市況が長期金利の先導役と仮定するならば、いつ原油価格が調整局面を終え上昇に転じるのかが、今後の長期金利の水準に大きな影響を与えそうだ。 ヘッジファンドなどの大口投機筋は、11月末には、米10年国債の買いポジションを大幅な売り越しに転じている。足元で調整色を強めている原油価格だが、一段の価格上昇は、ヘッジファンドの長期国債の売りポジションにとっても好都合となると考えられ(原油上昇⇒金利上昇)、年末に向け、徐々に原油高の基調が強まることが予想される。
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