オマーン国営石油会社(OOC)が、クウェート国営企業と製油所の共同運営で覚書(MOU)を調印する見通しであることが判明したほか、英BPがオマーン国営企業と同国のカザン天然ガス田における生産分与契約(PSA)を締結した。

OOCの最高経営責任者(COO)はこのほど、クウェート石油公社(KPC)との間で、オマーンのドゥクム製油所(精製能力は日量23万バレル)プロジェクトに関し、共同運営する覚書(MOU)に調印する見通しであることを明らかにした。11月8日付の『ロイター通信』が伝えた。KPCのトップもドゥクム製油所にクウェート産原油とオマーン産原油を等量で供給するとした。OOCはまた、本件でアブダビ国営投資会社(IPIC)と合意に至らなかった事実を明らかにした。

BPとオマーン・オイル・カンパニー・エクスプロレーション&プロダクション(OOC E&P)がこのほど、オマーン政府との間で、カザン天然ガス田ブロック61鉱区フェーズ2の探査に合意したほか、生産分与契約(PSA)を締結した。これまでブロック61鉱区(2,700平方キロメートル)の南西部に新たに1,000平方メートル分が加わることになるという。2017年にも最終承認される見通しだ。ブロック61鉱区のフェーズ1では、約80%が完成し、2017年末に生産活動を開始する予定だ。フェーズ2では、2020年の生産開始を目指す。総生産量は日量15億立方フィートを見込む。ブロック61鉱区の権益比率は、オペレーターを務めるBPが60%、OOC E&Pが40%となっている。

このほか、11月14日付のサイト『オマーン・オブザーバー』によると、スペインの大手エンジニアリング会社であるテクニカス・レウニダスがこのほど、オマーンでビチューメン製油所を新設するプロジェクトの基本設計業務(FEED)を受注した。製油所はオマーンのソハール港に近接するソハール・ポート&フリーゾーンに建設する。処理能力は日量3万バレル。重質原油からビチューメンなどを製造する見通しとしている。