11月30日のOPEC(石油輸出国機構)総会で日量120万バレルの減産が合意され、12月2日にはニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の期近限月は、51.68ドル/バレルへ急伸した。6月8日の51.23ドルや10月19日の51.60ドルに肉薄し、4月以来、形成されてきた40~52ドル/バレルのレンジ突破が意識されてきた。しかし、価格上昇を受け、ヘッジファンドはオプション市場で積み上げたコールオプション(買う権利)のポジションを手仕舞い売りに動き始めたことを受けて、流動性の高い原油ETN(上場投資証券)への資金流入が過去最高額まで膨らんだ東京市場の参加者は、戦々恐々しているのではないか。原油価格の下値は切り上がったものの、レンジを突破し60ドル/バレルを目指すには、OPEC加盟国による減産の着実な履行などが求められる。
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