三菱商事は20日、100%子会社である三菱商事パワー、三菱重工業、三菱電機、東京電力ホールディングス、常磐共同火力の5社が、世界最新鋭の石炭火力発電所プロジェクトに関連する発電所の建設・運営を実施する事業会社「勿来IGCCパワー合同会社」と「広野IGCCパワー合同会社」を設立したと発表した。総事業費は3,000億円を超える規模という。資金調達は5社による出資と国内最大級のプロジェクトファイナンスによって実施する。(写真はイメージ)
勿来IGCCパワー合同会社は、常磐共同火力の勿来発電所(いわき市)の隣接地に、広野IGCCパワー合同会社は、東京電力フュエル&パワーの広野火力発電所(双葉郡)に、次世代のクリーンコールテクノロジーである石炭ガス化複合発電(IGCC)による54万キロワット(kW)のプラントを1基ずつ建設・運用する計画だ。運転開始時期はそれぞれ2020年9月、2021年9月を予定する。
5社は昨年8月、福島復興に向けた世界最新鋭の石炭火力発電所プロジェクトの推進に関する基本合意書を締結し、2020年代初頭の運転開始に向けた詳細検討を進めてきた。今般、事業会社の設立、資金調達、環境影響評価の承継など事業を開始する体制が整ったとしている。