大王製紙は22日、バイオマス発電設備を増強し、再生可能エネルギー固定価格買取り制度(FIT制度)を利用して電力販売に乗り出すと発表した。総工費は約210億円、約70億円の売り上げを目指す。事業開始は2019年度を予定。

同社はこれまで、クラフトパルプ製造工程で発生するパルプ廃液を黒液回収ボイラーで燃焼させ、エネルギー回収するバイオマス発電を三島工場(愛媛県四国中央市)で実践してきた。 今回、そのノウハウを生かし、同工場敷地内に最新型の黒液回収バイオマスボイラーを新設し、発電した電力をFIT制度により電力会社に販売する予定だ。

新設する黒液回収発電設備(発電能力:6万1,000キロワット=kW)は、従来比でエネルギー効率を約5%改善することのできる最新鋭の設備を採用する。これによって、2万5,000トン/年の二酸化炭素(CO2)削減に寄与するとしている。(写真は三島工場の全景=大王製紙のHPから引用)