三井物産は27日、同社の100%子会社である三井 E&P オーストラリア(MEPAU)を通じて、40%権益を保有する西豪州沖合油田群の商業開発「グレーターエンフィールドプロジェクト」に関連し、60%権益を保有するオペレーターの豪ウッドサイド・エナジーとともに、最終投資決断(FID)を実行したと発表した。今後約19億米ドル(三井物産の持ち分は約8億米ドル)を投資し、生産井の掘削、海底設備工事などを実施し、2019年半ばの原油生産開始を目指すという。(イラストはイメージ。三井物産のニュース・リリースから引用)
三井物産は2004年、西豪州沖合約60kmに位置するエンフィールド油田とヴィンセント油田の権益を取得したが、今回のプロジェクトは、現在生産中のこれら油田と同エリア内に存在するすでに発見された油田群の開発となる。権益取得後の探鉱・評価活動を通じた埋蔵量の発見や積み増し、既存の施設を活用し追加投資を抑えた開発コンセプト、原油価格の下落による掘削コストや資機材コストなどの開発工事費用の低減によって、コスト競争力を高めることが可能になると強調。そのため、現在の低油価市況が継続した場合でも経済性を確保できる見込みとし、商業化推進の判断に至ったとした。