バイオ燃料にかかわる投資や研究開発、政府による助成が目立っている。中国企業がこのほど、フィンランドでバイオマスを原料とする製造施設の建設を計画していることが判明したほか、アルゼンチンでは、ガソリンに対するエタノール配合率を高めるかどうかの検討が始まった。

中国企業の凱廸(KAIDI)が、バイオマスを原料とする製造施設をフィンランドのラップ県南部のケミに建設する計画がこのほど、判明した。2月13日付のサイト『グリーン・カー・コングレス』によると、製造は年間ベースで20万トン。バイオディーゼルを中心にバイオガソリンを製造する予定だ。投資額は10億ユーロを見込み、KAIDIは今年中に最終投資決定(FID)を下すという。2019年の稼働を目指す。

アルゼンチンでは、ガソリンに対するエタノール配合率を現行の10%から12%に引き上げる方向で検討に入ったという。2月8日付のサイト『バイオフューエルズ・インターナショナル』などによると、追加される2%分は砂糖由来のエタノールが利用され、追加量は年間16万キロリットルと見積られている。アルゼンチンにおけるエタノール生産規模は年間80万キロリットルとされ、原料の構成比率は、トウモロコシ(59%)、サトウキビ(41%)となっている。このほか、アルゼンチンのエタノール製造大手であるPorta Hnosは、再生可能エネルギー会社の米ゲーボとバイオイソブタノールのプラントを建設することで合意済みだ。製造能力は年間ベースで、最大500万ガロンを見込む。

バイオマス燃料の製造プロジェクトについては、政府が後押しするケースが目立つ。たとえば、米エネルギー省(DOE)はこのほど、バイオマス由来の炭化水素燃料をつくるプロジェクトに対し、1,130万ドルの助成を実施すると表明した。