シェール開発をめぐって、様々な動きが伝わっている。今回は、英BPと中国石油天然ガス集団(CNPC)が、中国でシェールガスの生産分与契約(PSC)を締結したほか、インド国営ガス会社のGAILが、米国産シェールガス由来の液化天然ガス(LNG)を米企業から輸入することが判明した。
BPと中国国営CNPCは3月31日、中国・四川盆地(四川省)の内江-大足鉱区で、シェールガスの探査・開発・生産にかかわるPSCを締結したと発表した。それによると、鉱区面積は1,500平方キロメートル。BPは今回、中国で初めてシェールガスのPSC契約を結んだことになる。
BPは、2035年までに世界における天然ガスの全生産量の4分の1が、シェールガスで占められると予測。米エネルギー情報局(EIA)によると、中国のシェール資源の技術的可採埋蔵量は1,115兆立方フィートで、世界第1位としている。
他方、サウジアラビアの国営サウジアラムコは3月30日、ジャフラ非在来型天然ガス埋蔵盆地を評価したことを明らかにした。サウジアラビアの東部に位置するジャフラは、世界最大規模のアルハサ油田の近くにあるため、有望な鉱区の一つとみられている。
このほか、4月1日付のサイト『エコノミック・タイムズ』などによると、インド国営GAILはこのほど、米国産シェールガス由来の液化天然ガス(LNG)をスポットで米シェニエール・エナジーから初めて輸入することが判明した。シェニエールは、GAILにLNG年間350万トンを20年間にわたり供給する予定だ。
シェニエールは、米ルイジアナ州のサビン・パスLNG出荷基地から5月までに8隻分を輸出する見通し。同社にとり、今年2月末のブラジル向けに続き、今回が2回目の米国産LNGの輸出となる