英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェル系の「シェル・ジャーマニー(ドイツ)」は9月18日、トラック対象に液化天然ガス(LNG)燃料を供給する給油所を開設したと発表した。開設場所はハンブルク南部で、LNG貯蔵能力は約30トン、給油能力は1日あたり約200台を見込む。シェルにとり、ドイツ国内での給油所設置は初めてとなる。シェルは今後18カ月間にドイツに最大4カ所の給油所を設置する予定だ。

カタールが今後、ドイツに数十億ユーロ相当の投資をすることが判明した。カタール投資庁(QIA)は過去30年間にわたり、ドイツに約200億ドルを投資している。フォルクス・ワーゲン(VW)やドイツ銀行などが保有する株式や不動産などを買収しているという。ドイツ経済誌の『ハンデルスブラット・グローバル』などによると、今回の投資案件は、カタール首長とドイツ首相との間で合意するとしている。

他方、スペインのカイシャ銀行(本店:バルセロナ)は9月20日、同行が保有する、エネルギー大手のレプソルの全株式9.4%を売却すると発表。財務改善が目的とみられる。カイシャは2018年第3四半期に特別損失(4.5億ユーロ相当)を計上するとみられているが、自己資本利益率(ROE)は目標とする9~11%を達成できるとの見通しを示した。

このほか、スロバキアでは、同国の天然ガス輸送会社のユーストリームが計画するイーストリング天然ガスパイプライン建設計画の事業化調査(FS)の結果、技術や採算面で実行可能と発表した。最終投資判断(FID)の後、2022年に着工、25年の稼働開始を目指す。ブルガリア・ルーマニア・ハンガリー・スロバキアを結ぶイーストリングの総距離は1,208キロメートル。当初の天然ガス輸送量は年間200億立方メートルで、最終的に倍増を目指すという。

ところで、英カードリラは9月19日、英国北西部のプレストン・ニュー・ロードで、水圧破砕工法(フラクチャリング)によるシェールガスの探査を近く開始すると発表した。まず、2井で約6カ月間にわたる生産試験を実施するとしている。