トランス-アナトリアン天然ガスパイプライン(TANAP)プロジェクトを運営する、ロシアのネフチガスは4月19日、同送ガス管の建設工事が93.5%終了し、6月末から稼働開始の予定であると発表した。トルコへの天然ガス輸送量は年間60億立方メートルとなり、2020年から同160億立方メートル、その後、同310億立方メートルまで拡大する見通しという。TANAP計画は、アゼルバイジャンで産出される天然ガスをギリシャ・アルバニア経由でイタリアまで輸送する「サザン・コリドー」プロジェクトの一環である。(国旗はトルコ)

5月16日付のサイト『ウズデイリー』などによると、ウズベキスタンのジザフペトロリアムのプロジェクトで、米ハネウェルUOPがエンジニアリング業務を提供するという。ジザフペトロリアムは現在、精製能力が日量10万バレルの製油所建設を計画している。ウズベキスタンのシャヴカト・ミルズィヤエフ大統領が訪米した際に合意文書に調印された。

一方、ロシアのルクオイルは4月19日、ウズベキスタンのカンディム天然ガス田のガス処理複合施設である「カンディム・ガス・プロセッシング・コンプレックス」の開所式を実施したと発表した。天然ガス処理能力は80億立方メートルで、天然ガスのほか、コンデンセートなどを生産する見通しだ。

このほか、サイト『ハリエット・デイリー・ニュース』は5月8日、トルコのエネルギー市場規制当局(EMRA)が、LNGガス・ユレティム・デポラマ・ベ・サトゥシュが計画する液化天然ガス(LNG)再ガス化・貯蔵施設の建設を承認したと報じた。投資額は3,500万ドルで、同国西部のアフィヨンカラヒサール県と北部のチョルム県に建設するという。6月にも着工するとし、1年半以内に完成する予定だ。トルコでは現在、2基の浮体式LNG貯蔵施設・再ガス化設備が稼働している。

ところで、トルコでは、メトキャップ・エナジー・インベストメンツとカタールのフュージョン・ダイナミックスが、トルコにおける天然ガス事業と石油化学事業に52億ドルを投資することに合意した。『ロイター通信』などによると、計画では、ポリエチレンとポリプロピレンを生産し、輸入代金の削減を目指すとしている。