アブダビ国営石油会社(ADNOC)の子会社であるADNOCリファイニングは3月26日、ルワイス製油所の近代化プロジェクトに関連し、韓国のサムスン・エンジニアリングと契約したと発表した。内訳は、原油処理の多様化に向けた工事(契約額は31億ドル)と、電力・水回収にかかわる工事(同4億7,300万ドル)という。(国旗はアラブ首長国連邦)

ADNOCは、中国石油天然気(ペトロチャイナ)と、3海洋鉱区の権益にからみ、一部売却に合意した。売却額は、ウム・シャイフ油田(権益10%分)とナスル油田(同10%)が計5億7,500万ドル、ローワー・ザクム油田(同10%)が6億ドルという。ADNOCが3月21日、発表した。原油生産量は、ウム・シャイフとナスル油田で日量45万バレル、ローワー・ザクム油田で同46万バレルを計画している。

また、ADNOCは3月18日、仏トタルと3海洋鉱区の権益の一部を売却することに合意したと発表した。売却額はウム・シャイフ油田(権益20%分)とナスル油田(同20%)が11億5,000万ドル、ローワー・ザクム油田(同5%)が3億ドルで、契約にかかわる有効期間が40年という。

このほか、アブダビのムバダーラ・ペトロリアムは3月21日、英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルと共同で、マレーシア・サラワク州の鉱区(ブロックSK320)にあるペガガ天然ガス田の開発事業に約10億ドルを投資すると発表した。生産能力は日量5億5,000万立方メートルを予定し、2021年第3四半期までに生産を開始するとしている。サプラ・エナジーが、設計・調達・建設・据付・試運転・運転開始(EPCIC)役務を受注済みという。

他方、バーレーンの石油化学会社であるガルフ・ペトロケミカル・インダストリーズ(GPIC)は3月末、2017年の業績を発表した。尿素の生産量が日量2,055トン、月間6万2,300トンで過去最高を記録した。通年では、尿素・アンモニア・メタノールの総生産量が前年比1.4%増の160万4,725トンで、目標値を上回ったという。

ところで、オマーンのオーピック・ロジスティックスは3月21日、同国のマスカットとソハールを結ぶ石油製品パイプライン(MSPP)と、ジフナイン石油ターミナルの操業を開始したと発表した。オーピック・ロジスティックスは、オマーン国営オーピックとスペインのハイドロ・カーボン・ロジスティックス(CLH)との合弁事業(JV)である。