サウジアラビアのムハンマド皇太子は3月7日、英国ロンドンでメイ首相と会談した。会談後の共同声明で、両国は今後数年間で650億ポンド(約900億ドル)規模の貿易・投資活動を行うことに合意したことを明らかにした。エネルギー分野でのインフラ構築も含まれるとされる。
国営石油会社のサウジアラムコは3月9日、英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルと、液化天然ガス(LNG)関連のプロジェクト実施に合意したという。ムハンマド皇太子の英国訪問に合わせて、契約が締結されたとしている。
サウジアラビアの石油化学会社であるSABICが、イラクの石油化学プラント・プロジェクト「ネブラス・ペトロケミカル」に参加する意向であるとの情報が伝わっている。2月28日付の『ロイター通信』などが報じた。それによると、このプロジェクトは現在、ロイヤル・ダッチ・シェルとイラク石油省などが進めているが、予備的な基本設計(FEED)の段階にとどまっているという。
このほか、サウジアラムコとSABICは3月8日、原油から石油化学品まで(COTC)の複合施設のプロジェクトマネージメント(PMC)と基本設計(FEED)をウッド・グループに発注したと発表した。COTCプラントの原油処理能力は日量40万バレルで、化学品などを年間ベースで900万トン生産する計画で、2025年の稼働を目指す。
また、サウジアラビアの石化会社であるサイペンは3月13日、サハラ石油化学との合併協議を再開すると証券取引所に報告したという。企業の合併・買収(M&A)に関する規則が改正されたことによる措置としている。両社は2013年12月、合併協議を開始する覚書(MOU)に署名したが、M&A規則に阻まれ、14年6月に協議を中断していた。
ところで、エジプトのエルムッラー石油相は3月1日、サウジアラムコが、エジプト国内の製油所に原油を供給することに合意したことを明らかにした。現地からの報道によると、2018年1月~6月まで、月間ベースで原油50万バレルをエジプトに供給する予定という。