オランダのハーグにある国際仲裁裁判所は2月26日、豪州と東チモールとの間で争われていたチモール海を巡る国境問題に関連し、両国が「グレーター・サンシャイン」天然ガス田の生産収入の分配方法に合意したと発表した。この合意を受け、両国はニューヨーク国連本部で海洋境界条約に署名する予定だ。

豪オイル・サーチは2月20日、2017年の通期業績が増益だったと発表した。17年の純利益は前年の8,980万ドルから3億210万ドルに増加した。原油と天然ガスの生産量を増やしたことに加え、エネルギー価格の上昇が寄与したという。2018年の生産見通しは、17年と同程度の2,850万～3,050万バレル(原油換算)を計画している。

一方、豪サントスは2月21日、2017年の業績で3億6,000万ドルの純損失となり、前年の純損失(10億4,700万ドル)から赤字幅が縮小したと発表した。天然ガス価格の回復や、生産コスト削減が業績改善に寄与したという。

南オーストラリア(SA)州では、天然ガス会社のAGIGが2月18日、再生可能電力を利用し、水の電気分解で水素を製造する実証プラントの建設プロジェクト「ハイドロジェン・パークSA」の概要を公表した。それによると、電気分解装置の能力は1.25メガワット(MW)、SA州のアデレードに建設する計画で総額1,140万豪ドルのプロジェクトとなる。SA州政府は490万豪ドルを補助する見通しだ。

ところで、SA州は2月初旬、米テスラと共同で世界最大級の仮想電力発電所(VPP)を構築する計画を発表した。VPPとは、小規模な発電設備を統合し、あたかも一つの発電所のように利用する試みで、英国など欧州では取り組みが強化されている。SA州では州内の5万世帯を対象に太陽光パネルを設置し、全体をまとめて電力供給につなげるとされる。