今回は、ナイジェリアにおける最近のエネルギー事情を取り上げる。既存プロジェクトの進捗状況や、新たな製油所建設や改修プロジェクトにかかわる情報が伝わっている。

ナイジェリアのエド州政府は1月11日、中国とアフリカ企業で構成されるコンソーシアムと、同州でモジュール式製油所(精製能力は日量5,500バレル)の建設に合意したと発表した。第1段階で日量500バレル、第2段階で同5,000バレルを精製する予定だ。コンソーシアムは、中国石油化工(SINOPEC)国際石油サービス(SIPS)や、ナイジェリアのアフリカン・インフラストラクチャー・パ-トナーズなどで編成されるという。

1月半ばには、ナイジェリアのラゴスで、ダンゴート・オイル・リファイニング・カンパニーが新設する製油所向けに建設される海底パイプラインの起工式が行われた。パイプラインは水深40メートル、総延長は約100キロメートルという。中国企業2社(チャイナ・ハーバー・エンジニアリングとオフショア・オイル・エンジニアリング)が建設工事に携わる。製油所の精製能力は日量65万バレルで、レッキ自由経済特区(LFTZ)に建設中だ。プロジェクトの総額は170億ドルとされる。

他方、英エネルギー開発会社のエランド・オイル&ガスは1月17日、ナイジェリアのオプアマ油田(オプアマ-8井)の掘削作業が完了したと発表した。エランドは、この油井で日量5,000~7,000バレルの原油生産を見込む。2月には同油田オプアマ-9井の掘削活動も開始する予定で、第1四半期には完了するとの見通しも明らかにした。

このほか、ナイジェリア国営石油会社(NNPC)は1月23日、ポートハーコート・ワリ・カドゥナの3製油所の改修プロジェクトに関連し、資金提供企業の選定が間もなく完了すると発表した。NNPCは、2019年末までに精製能力を90%まで引き上げると強調している。