中国商務部の担当者は10月下旬、ヨルダンの閣僚と会談し、中国がヨルダンへの経済支援や技術協力を継続することに合意した。10月24日付のサイト『SCIO』などによると、この会談で、ヨルダンの天然ガス、電力、再生可能エネルギーなどのほか、カリウム・リン酸肥料事業で中国が投資を拡大することで一致したという。

また、10月24日付の『ロイター通信』によると、中国国営のシノケムが香港証券取引所(HSE)への新規株式公開(IPO)をモルガン・スタンレー、中国中信集団(CITIC)、国際商業信用銀行(BCCI)の3行に打診しているという。シノケムと3行は、いずれもコメントを控えている。

一方、中国石油天然ガス集団(CNPC)と中国石油化工(SINOPEC)と投資ファンドから構成されるコンソーシアムが、サウジアラビア国営のサウジアラムコに対し、同社の株式5%を直接取得する提案を行ったという。10月16日付のサイト『ニュース・アラブ』によると、サウジアラビア産原油の主要な輸入国である韓国、日本、ロシアの政府系ファンドがサウジアラムコ株式取得に関心を示しているという。これに対し、サウジアラムコのIPOは、当初に予定していた2018年から1年程度遅れるとの情報も伝わっている。

このほか、シェブロン・ラマス・グローバルは10月20日、中国海洋石油(CNOOC)が運営する恵州製油所(広東省)のフェーズ2プロジェクトで、残渣油水素化脱硫の処理装置が稼働したと発表した。処理能力は年間400万トンという。

米エネルギー情報局(EIA)は10月末、世界の天然ガス消費量が2015年の日量3,400億立方フィートから、2040年までに同4,850億立方フィートに増加するとの見通しを示した。同期間に、中国の天然ガス消費量が日量190億立方フィートから同570億立方フィートに増加すると予測する。中国だけで、全世界の天然ガス消費量増加分の4分の1を占めるとみられている。

ところで、中国海関総署によると、中国の9月の液化天然ガス(LNG)輸入量は前年同期比37%増の345万トンで、過去2番目の輸入量となったという。大気汚染を抑えるため、石炭の使用を減らしたことや、冬季シーズンに向けたガス在庫積み増しなどが要因とされる。