デンマークのDONGエナジーは10月初旬、社名を「エルステッド」に変更すると発表した。再生可能エネルギー事業に特化するのを契機に社名変更する。新社名は、デンマーク出身の物理学者であるハンス・クリスティアン・エルステッドに由来するそうだ。10月末に開催する臨時株主総会で正式決定した。(画像はイメージ)
社名変更に先立ち、DONGエナジーは、石油・天然ガス開発事業の子会社であるDONG E&Pの全株式をスイスのイネオスに売却することをデンマーク規制当局から承認されたと発表済みだ。DONG E&Pの従業員約440人はイネオスに移籍するとしている。
一方、ノルウェーのスタットオイルは10月18日、英国スコットランド東岸のアバディーンシャー沖合で進めていた洋上浮体式の風力発電プラント「ハイウインド」が発電を開始したと発表した。発電能力は30メガワット(MW)で、2万世帯分の電力を供給できるとしている。
また、仏トタルは10月12日、子会社のトタル・ソーラーと米サンパワーが、ソーラープロジェクトを落札したと発表した。フランス国内における再生可能エネルギー発電の能力増強を目指すという。トタル・ソーラーは他社と共同で約32MWのソーラーバネルを供給。サンパワーは約500MW分を供給する予定だ。
このほか、中国の国家能源局(NEA)は10月半ば、中国政府が今後3~5年で風力発電事業への補助金を段階的に廃止し、新たな事業モデルを導入すると発表した。中国では、政府の手厚い補助金で風力発電事業が国際競争力を失っているとされる。そのため、中国政府は技術開発の促進、市場原理の導入などを通じて、低コストで補助金に依存しない事業の確立に結び付けたいようだ。
ところで、英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルは、同社とパートナーを組むエネコ・ホールディングスなどが、オランダ沖合で展開する洋上風力発電プロジェクトの権益約45%の売却を検討しているという。10月2日付の『ブルームバーグ・ニュース』が報じた。