ノルウェーのテリエ・ソビクネス石油・エネルギー相は10月初旬、同国のスタットオイルがノルウェー海スネフリッド・ノルド鉱区で予定する天然ガス開発を認可したと発表した。この鉱区は2015年に天然ガスの埋蔵が確認され、可採埋蔵量は約50億立方メートルという。開発投資額は約1億4,000万ドルを見込む。2019年第4四半期に生産活動を開始する予定だ。権益比率はスタットオイルが51%、ヴィンテルスハル・ノルゲ(ノルウェー)が24%などとなっている。
他方、ノルウェー石油監督局(NPD)は10月はじめ、同国のアケルBPがノルウェー北海の2井の試掘で原油埋蔵を発見したと発表した。2井は、スタヴァンゲル油田の北西200キロメートル、水深120メートルに位置する。
このほか、スタットオイルは10月はじめ、英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルや仏トタルとともに、ノルウェー大陸棚における二酸化炭素(CO2)貯蔵事業での共同開発に合意したと発表した。このプロジェクトは、ノルウェー政府が主導する、CO2回収・貯留(CCS)技術開発に基づく計画とされる。
また、『ロイター通信』(10月9日付)によると、スタットオイル、トタル、イタリア炭化水素公社(ENI)は、英国北部で展開するティーズサイド原油基地の売却先を探しているという。売却額は4億ドル程度とみられている。この基地は、北海のエコーフィスク原油などを受け入れているという。ターミナルの権益比率は、トタルが32.9%、ENIが10.3%などとなっている。
ところで、ノルウェー領北海ヨハン・スヴェルドルップ油田に関連するプラットフォームや関連設備建設が順調に進んでいるようだ。フェーズ2の投資額は約118億ドルと、当初予定していた額を下回るという。この油田の埋蔵量は20~30億バレル(原油換算)で、スタットオイルは2019年後半に生産を開始する予定だ。