今回は、インドにおける最新のエネルギー事情を2回に分けて取り上げる。
サイト『エコノミック・タイムズ』などによると、インド国営石油会社(IOC)は、需要の増加に対応するため、石油化学製品の製造能力の拡大に取り組む。2021年度までに50億ドルを投資する計画という。
他方、IOCの役員会は9月末、傘下のチェンナイ石油会社(CPCL)がタミル・ナードゥ州で計画する製油所の建設計画を承認した。投資額は約42億ドルで、精製能力は日量18万バレル。エンジニアーズ・インディアが予備的な事業化調査(FS)を実施したという。9月25日付のサイト『ビジネス・スタンダード』などが報じた。
ところで、9月20日付の『ロイター通信』によると、インド国営石油ガス会社(ONGC)が今夏、ムンバイ沖合に位置する「ムンバイ・ハイ」鉱区の西側で、原油の埋蔵を発見したことが明らかとなったという。日量3,000バレルの原油生産が可能という。ONGCは今後、可採埋蔵量を確認するため、さらなる掘削活動を実施する予定としている。
このほか、インドのエッサール・ポーツが合弁企業(JV)を通じて液化天然ガス(LNG)輸入ターミナルの建設を検討している事実が判明した。9月24日付のサイト『ビジネス・ライン』などが報じた。
報道によると、エッサール・ポーツはすでにLNGタンカーを保有し、多くの顧客を有しているという。顧客のニーズに対応するため、LNG輸入ターミナルの建設が必要となったようだ。現時点で、インド東岸と西岸の4カ所に小・中規模のLNG輸入ターミナルを建設する見通しだ。