イラク北部のクルド自治区で独立の是非を問う住民投票が9月末に実施され、賛成票が反対票を圧倒的に上回った。この結果を踏まえ、クルド自治政府は今後、イラク中央政府との独立交渉を加速させるとみられるが、同自治区と国境を接するトルコやイランは、自国内にいる少数派クルド人の分離独立運動に飛び火すると警戒感を強める。一方、ロシア国営ロスネフチは投票日直前にクルド地域で天然ガスパイプライン建設プロジェクトを発表。クルド独立機運の高まりで中東情勢の混迷化が憂慮される中、このタイミングでクルド市場参入を表明したロシアの狙いが透けて見えるようだ。

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