ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油の未決済建玉が14日、232万2,539ロット(1ロットは1,000バレル)まで膨らみ、5月16日の過去最高である233万7,124ロットに肉薄している。インターコンチネンタル(ICE)取引所の北海ブレント原油の未決済建玉との格差は5万6,908ロットまでに縮小し、2014年10月21日にNYMEXの建玉がICEに抜かれて以来、最大60万ロット以上引き離された市場規模は格差縮小傾向が堅調になっている。一般的に、未決済建玉は市場人気を表すバロメーターと言われるが、原油価格が膠着感を強める中での拡大の背景には、米国独自の事情があることは間違いないだろう。シェールオイルの生産回復によるヘッジ数量の増加、原油輸出増加によるボトルネックの解消、金融市場との複合的な取引などからその動向を探った。

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