ノルウェーの認証機関であるDNV GLは8月3日、船級協会に登録する海洋掘削装置(リグ)の検査で、ドローンを初めて使用したと発表した。検査対象となったリグは、プロセーフがノルウェー沖合で操業する「セーフ・スカンジナビア」(総トン数は約2万5,400トン)で、DNVが所有するドローンでリグの状況を初めてチェックしたという。通常、この種の検査では数日を要するとされるが、ドローンを利用することで作業時間が数時間短縮したという。コスト節約にもつながったとしている。
ノルウェーのスタットオイルは7月27日、2017年第2四半期の決算を発表し、純利益が前年同期(9億1,300万ドル)の約3倍となる30億2,000万ドルになったと発表した。原油・天然ガス生産量は前年同期比3%増の日量199万バレル(原油換算)だった。ただ、17年の投資額については15億ドルから13億ドルに引き下げるとした。
一方、スタットオイルは7月半ば、石油・天然ガス開発分野で熟練技術者を毎年50人採用する計画を発表した。ノルウェーでは近年、石油・天然ガス産業の低迷を理由に教育機関が養成する技術者の数が減るとともに、求職者数も減少傾向にあるという。スタットオイルは、長期的な視点に立脚し、開発プロセス、電気・機械、物流分野での熟練技術者の採用計画を立てている。
スタットオイルはまた、北海のバイルディング石油・天然ガス開発鉱区で生産を開始したと発表した。当該鉱区はトロール天然ガス田の近くにあり、推定埋蔵量が日量1,100万バレル(原油換算)とされる。
スタットオイルはこのほか、北海で二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)プロジェクトを進める計画を表明済みだ。ノルウェー東部の3カ所にある工業施設からCO2を回収する予定だ。船舶でトロール天然ガス田東部にガス井にCO2を注入・貯留するという。
他方、スタットオイルは今夏、南米スリナムの国営石油会社(SMS)との間で、スリナム沖合の2鉱区で生産分与契約(PSA)を締結したことを明らかにした。スリナム側の発表によると、当該鉱区は「ブロック60」で、契約期間は30年間という。