米エネルギー情報局(EIA)は8月3日、2017年7月時点で米国の30州とワシントンD.C.が、電力消費量の増加を抑制するため、規制や自主目標などを導入していると発表した。特に、テキサス州が1999年に取り入れたエネルギー資源基準(EERS)は現在、全米24州に広がったという。
EIAはまた、全米50州とワシントンD.C.のエネルギー消費量データを公表した。2015年のエネルギー消費量はテキサス州が全体の13%を占め、トップだった。第2位はカリフォルニア州で、最下位はバーモント州だった。
他方、EIAは、2015年の全米における一次エネルギーの供給量の上位5州が、ワイオミング州、テキサス州、ペンシルベニア州、ウエストバージニア州、ノースダコタ州だったと公表した。また、全米12州で一次エネルギーの生産量が消費量を上回り、38州とワシントンD.C.で消費量が生産量を上回ったという。
米国石油協会(API)は8月1日、2016年における米石油・天然ガス産業の雇用者数(パートタイム含む)が1,030万人で、全米における雇用全体の5.6%を占めたと発表した。2011~15年の間に石油・天然ガス産業における雇用者数は50万人増加したという。
ところで、EIAは7月末、米国において今年4月1日から7月25日までの火力発電ブラント向け天然ガス供給量が日量271億立方フィートだったと発表した。前年同期比で7%低下したものの、過去5年平均では上回ったとした。また、天然ガス焚き火力発電プラントでの燃料コストは、前年比で1MMBtuあたり1.02ドル上昇したが、石炭価格はほぼ同水準だったという。
このほか、米カリフォルニア州では、労使関係管理局(DIR)や危機管理局(OES)などが策定した製油所の安全向上を目指した新規制を今年10月1日から導入する。安全性の高い設計・システムの採用や、従業員の安全理解度に対する定期検査、製油所を停止する際に判断を下す責任者の選定などが新規制の骨子となっている。