マレーシア国営ペトロナスは7月21日、サラワク州ビントゥルからタイのマプタプット液化天然ガス(LNG)ターミナルに向け、7月20日にLNGを初輸出したと発表した。ペトロナスLNGとタイ国営PTTパブリックとの間で交わされた売買契約に基づき、ペトロナスは15年間にわたり、LNGを供給するという。(国旗はマレーシア)
一方、ペトロナスは7月26日、カナダのブリティッシュ・コロンビア(BC)州プリンス・ルパート近郊で計画されるパシフィック・ノースウエスト(PNW)LNG輸出プロジェクトを中止すると発表した。LNG価格の低迷を受け、採算ベースに乗らないと判断したという。
タイのサイアム・セメント・グループ(SCG)の100%子会社であるビナSCGケミカルは7月下旬、ベトナムにおける石油化学プロジェクト「ロンソン・ペトロケミカル」(LSP)への投資を決定したと発表した。投資額は54億ドルで、2022年上半期の商業生産を予定する。
他方、フィリピン国営石油会社(PNOC)は7月20日、LNG輸入施設のパートナー候補として日本をはじめ、中国、韓国、シンガポール、インドネシア、アラブ首長国連邦(UAE)の企業をリストアップしたと発表。ただ、選定時期については明らかにしていない。フィリピンでは、クシエネルギー相が6月、LNGターミナル(年間500万トン)に20億ドルを投資して建設すると発表済みだ。
7月18日付のサイト『エナジー・ボイス』などによると、米エクソンモービルは、イースト・ナトゥナ天然ガス鉱区の開発に関連し、インドネシア国営プルタミナとの協議を停止する意向を示した。同日付の『ロイター通信』は、エクソンモービル側が技術と市場の両面で判断したと説明したと報じた。
このほか、ベトナムはこのほど、国際エネルギー機関(IEA)の基準に照らし、原油の純輸入量90日分の備蓄計画を発表した。他方、石油製品の備蓄量は国内製造量の25日分、または純輸入量の30~35日分としている。