ガスプロムは7月3日、スペインの大手エネルギー会社であるレプソルがシベリア西部で展開するエブロテック–ユグラ開発プロジェクトに関連し、子会社のZAOエブロテック–ユグラの株式25%を取得し、合弁事業(JV)にすると発表した。取得金額など詳細は明らかにしていない。ガスプロムとレプソルは今後、ZAOが保有する鉱区を共同で開発することになるという。また、ガスプロムは将来的にJVの株式保有比率を50%まで引き上げることが可能としている。
一方、ロシアとドイツを結ぶ「ノルド・ストリーム2」天然ガスパイプライン計画を推進するガスプロムの子会社「ノルド・ストリーム2 AG」は6月末、送ガス管建設の見通しについて、ロシアとドイツの双方から同時着工すると発表した。2019年6~7月をめどにパイプラインを敷設する工事を完了し、同年末までに天然ガス輸送を開始する見通しという。輸送能力は年間550億立方メートル。
ところで、6月29日付の『ロイター通信』などによると、ロスネフチのウラダ・ルサコワ副社長は、同社と米エクソンモービルが極東サハリンでの液化天然ガス(LNG)プラント「ファーイースト(極東)LNG」の基本設計役務 (FEED)を今年中に実施すると語ったという。ファーイーストLNGは、サハリン-1プロジェクトで産出される天然ガスからLNGを年間500万トン生産する予定だ。サハリン-1の権益比率は、ロスネフチが20%、エクソンモービルが30%、日本勢で構成されるサハリン石油ガス開発(SODECO)が30%、インド国営石油ガス会社(ONGC)が20%。
ロスネフチはまた、中国の民営資源会社である中国華信能源(CEFC)とロシア国内で小売販売業の売却で提携することに合意した。ロスネフチは現在、ロシア国内にサービスステーション(SS)約3,000カ所、貯蔵施設150カ所、タンクローリー約1,000台を所有しているという。同社が7月4日に発表した。
このほか、ルクオイルは6月28日、ボルゴグラード製油所でソーラー発電ブラントの建設工事を開始したと発表。発電能力は10メガワット(MW)。発電量は1,200万キロワット時(kWh)で、二酸化炭素(CO2)の排出量を年間ベースで1万トン削減するという。この発電プラントは、2018年第1四半期をめどに試運転に入る予定だ。