イタリア炭化水素公社(ENI)は6月9日、ガーナのケープ・スリー・ポインツ沖合のサンコーファ鉱区で、当初予定よりも3カ月前倒しで原油・天然ガスの生産活動を開始すると発表した。ENIは、2017年末までに原油で日量4万5,000バレル、天然ガス生産量で1億8,000万立方フィートの生産量を見込む。同鉱区におけるENIの保有権益は44.4%。(国旗はガーナ)

一方、6月8日付の『ロイター通信』によると、コンゴ共和国は2018年までに原油の生産量を現行の25%増にあたる日量35万バレルにする計画であると伝えた。コンゴ政府は、海外からのエネルギー関連投資を促すため、進出企業が同国に支払うロイヤリティ比率を石油で15%から12%へ、天然ガスで15%から5%に、それぞれ引き下げた。

ケニアも原油増産に取り組む。トゥルカナ油田で産出する原油2,000バレル(日量)を海岸州モンバサのトゥルカナ製油所の貯蔵タンクに陸送する予定という。3~4カ月分を貯蔵した原油をタンカーに積み込み、年3回程度の輸出を計画する。6月6日付のサイト『イースト・アフリカン』などが伝えた。

また、赤道ギニアは6月5日、米エクソンモービルとの間でEG-11と呼ばれる海洋鉱区にかかわる生産分与契約(PSC)を締結したと発表した。ちなみに、エクソンモービルは現在、赤道ギニアのサフィーロ鉱区で操業している。

ところで、ナイジェリア国営石油精製・石油化学会社(KRPC)は6月10日、ナイジェリア国内での工事に関連し、自国技術者を優遇すると発表した。政府方針に基づく措置としている。

このほか、タンザニア港湾局は6月10日、ダルエスサラーム港の拡張工事を中国のエンジニアリング会社である中国港湾工程(CHEC)に1億5,400万ドルで発注したと発表。ローロー船(車両甲板を持つ貨物船)のターミナルなどを建設するという。タンザニア政府は、2020年までにダルエスサラーム港の輸出量を現在の年間1,400万トンから同2,800万トンに倍増する計画だ。