6月7日付の『ロイター通信』によると、ロシアと中国を結ぶ天然ガスパイプラインの2ルートにかかわる建設協議が停滞しているという。難航する送ガス管は「パワー・オブ・シベリア2」と「サハリン・パイプライン」。2つのルートで、年間計400億立方メートルのロシアから中国への天然ガス供給が可能とされる。
一方、6月10日付のサイト『UNIAN』などによると、ロシアのノバク・エネルギー相は、ロシアと欧州を結ぶ天然ガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」の建設協議で欧州委員会(EC)と協議を継続することで合意し、今秋をめどに会合を持つ予定であることを明らかにした。
ロシア石油化学大手「シブール」の筆頭株主であるレオニード・ミケルソン氏は6月初旬、ロシアのサンクトペテルブルクで開催された国際経済フォーラムの場で、シベリアで計画されるロシア最大となる石油化学プラント建設プロジェクト「ZapSib-2」が2019年に稼働した後、シブールの株式を新規公開(IPO)する予定と語ったという。6月5日付のサイト『RNS』などが伝えた。
また、ロシア国営ロスネフチは6月2日、サンクトペテルブルクで同社のセチン社長とイラク・クルド自治政府(KRG)のハラミ天然資源相が、石油・天然ガスの長期売買契約に調印したと発表した。ロスネフチは、クルド自治政府が管轄する5つの鉱区を取得する意向を示した。ちなみに、クルド地域の可採埋蔵量は、原油が450億バレル、天然ガスが5兆6,600億立方メートルという。
このほか、ベネズエラ国営石油会社のPDVSAは6月6日、ロスネフチとオリノコ超重質原油の開発を目的に設立した合弁会社(JV)のペトロビクトリアが、ベネズエラのオリノトベルトで原油の生産(日量800バレル)を試験的に開始したと発表。日量40万バレルまで生産量を引き上げる予定としている。