アフリカ特集の第7弾。南アフリカ共和国と中国石油化工(シノペック)が、南アの製油所売却で協議中であることが判明したほか、ガーナにおける給油所の現状にかかわる情報などが伝わる。(国旗は南アフリカ)
南アフリカのパテル経済開発相は5月25日、米シェブロンが運営するケープタウン製油所の買収でシノペックと協議をしていると語ったという。同日付のサイト『エナジー・ボイス』などによると、シノペックは今年3月、シェブロンが南アに保有する資産の75%とボツワナの子会社(シェブロン・ボツワナ)を約10億ドルで買収したと発表済みだ。パテル経済開発相は、製油所の精製能力の拡大につながるとの見方を示した。他方、南アの規制当局はこれまで、独占禁止法や公共利益といった観点から企業買収の承認を延期したことがあり、買収の成否は不透明のようだ。
イタリア炭化水素公社(ENI)が、モザンビーク沖合のルブマ海盆のコーラル天然ガス田開発プロジェクトの最終投資判断(FID)を近く下すと、5月30日付の『ロイター通信』が伝えた。コーラル計画は、浮体式の液化天然ガス(FLNG)施設などを建設するというもの。LNG生産量を年間330万トンと見込む。コーラル天然ガス田は、2012年5月に「エリア4」と呼ばれる鉱区で発見され、埋蔵量は約16兆立方フィートという。ここの権益は、オペレーターのENIが50%、中国石油天然ガス集団(CNPC)が20%、ポルトガルのガルプ・エネルギア、モザンビーク国営石油会社(ENH)、韓国ガス公社(KOGAS)が各10%ずつとなっている。
一方、エネルギー分野を管轄するタンザニアとウガンダの両閣僚が5月26日、原油パイプライン建設プロジェクトに関連し、政府間で合意した。サイト『イースト・アフリカン』などによると、投資額は35億5,000万ドルで、完成は2020年の予定としている。
このほか、ガーナ国家石油庁(NPA)は5月29日、ガーナで認可済みの石油給油所が2,700カ所、液化石油ガス(LPG)給油所が600カ所で操業していることを公表した。サイト『オールアフリカ』などによると、NPAは安全性の向上を図るため、新しい認可基準を設定すべく、認可条件を整備する方針のようだ。