バイオ燃料や水素プラント関連のニュースが目立つ。インドでは、プラジ・インダストリーズがこのほど、第2世代エタノールの実証プラントを開設した。サウジアラビアでは、ジュバイル工業都市で中東初となる水素パイプラインが操業を開始したという。
5月7日、インドのマハーラーシュトラ州プネで、バイオマス会社のプラジ・インダストリーズがかかわる第2世代エタノール実証プラントの開所式が行われた。プラジのニュースリリースによると、式典にはニティン・ガッカーリ運輸相も臨席したという。原料は麦わらなどのバイオマスで、実証プラントの製造能力は年間1,000キロリットル。プラジは、セルロース系エタノールの技術開発に過去7年間で3,000万ドルを投資してきた。
米バイオ燃料開発会社のゲーボは5月4日、投資会社の独HCSホールディングに再生可能イソオクタンを5年間供給することに合意したと発表した。HCSは2017年5月から米テキサス州シルスビーの実証プラントからイソオクタンを購入し、ミネソタ州ルバーンの商業プラントで製造したイソオクタンを5年間、年間30万ガロンを引き取るという。
他方、米リバーサイド・リニューワブルスは5月半ば、代替(ドロップイン)バイオ燃料をつくるバイオリファイナリーを米ワシントン州カウリッツ郡に建設する計画だ。5月10日付のサイト『バイオフューエルズ・ダイジェスト』などによると、年間で1億5,000万ガロンの菜種油を処理し、代替ディーゼルを製造する。投資額は5万ドル。リバーサイドは、カウリッツ郡ポート・オブ・ロングビューで予定していたバイオ燃料使用の製油所プロジェクトが米当局から認可されなかった経緯がある。そのため、今回のバイオリファイナリーは、ポート・オブ・ロングビューに建設されないという。
このほか、サイト『トレード・アラビア』(5月9日付)は、エア・リキード・アラビアがサウジアラビアのジュバイル工業都市で中東初となる水素パイプラインの操業を開始したと伝えた。ちなみに、エア・リキードは2015年にヤンブー工業都市で世界最大級の水素プラントを稼働済みだ。