今回は、カナダのエネルギー関連情報を取り上げる。加ハスキー・エナジーが大西洋州のニューファンドランド沖合で産出の原油を中国向けに輸出するほか、加ペニー・ペトロリアムが東欧アルバニアに進出し、鉱区開発に乗り出すといったニュースが伝わる。
2月7日付のサイト『ナショナル・ポスト』によると、ハスキー・エナジーは2月初旬、大西洋州のニューファンドランド沖合にある油田で産出した原油100万バレルを近く中国向けに輸出するという。大西洋方面からの原油輸出はこれまで、欧米市場向けが主流だった。アジア向けは極めて異例であるという。ハスキーは、原油を積載したタンカーがパナマ運河を利用するか否かを明確にしていないという。
カナダのエネルギー開発会社であるペニー・ペトロリアムは2月半ば、東欧アルバニア(首都:ティラナ)のエネルギー産業省、国営石油会社のアルブペトロールとベルカ鉱区における生産分与契約(PSA)を締結した。探査期間は6年間で、仮に原油埋蔵が確認された場合、25年間の生産契約に転換できるとしている。
2月17日付のサイト『LNGワールド・ニュース』などによると、米エンジニアリング大手のフルーア(テキサス州)などは、カナダのブリティッシュ・コロンビア(BC)州スコーミッシュ近郊のウッドフィブル液化天然ガス(LNG)輸出基地の建設計画にかかわる基本設計役務(FEED)で合意したという。ウッドフィブルLNGの出荷能力は年間210万トン。
米エクソンモービルのカナダ子会社であるインペリアル・オイルは1月末、2016年の決算報告で、通期利益が11億ドルで、15年の7,800万ドルから大きく改善した。16年第4四半期に「Esso(エッソ)」ブランドのサービスステーション(SS)資産を燃料販売会社5社に計21億5,000万ドルで売却したことが業績改善につながったとしている。
このほか、カナダの電力会社であるアトラスガスは1月末、同国南部のモントニー・シェール鉱区で、地元企業と組んで、天然ガス処理ブラントと天然ガス液(NGL)分離プラントを建設すると発表した。建設費用は天然ガス処理プラントが7,500万~8,300万ドル、NGL分離プラントが6,000万~7,000万ドルを見込む。