英国では、独立系の石油・天然ガス会社による原油の探査・生産活動が活発となっている。英石油・天然ガス開発会社のタロー・オイルがガーナ沖合の油田で原油生産を開始したほか、英プレミア・オイルが北海で原油埋蔵を発見したなどといったニュースが伝わっている。

英エンジニアリング会社のエイメック・フォスター・ウィーラーは8月1日、タイ・オイル・パブリックからシーラーチャー製油所(タイ)の燃料プロジェクトの基本設計業務(FEED)を受注したと発表した。常圧蒸留装置の能力を現在の日量27万5,000バレルから41万バレルに増強する。エネルギー効率の向上を図り、燃料品質の改善を図るのが狙いだ。FEEDは2017年第2四半期に完了する予定という。

タロー・オイルはこのほど、ガーナ沖合のT.E.N.油田で原油の生産を開始した。2013年5月にガーナ政府から認可されて以来、計画は順調に進んできたという。今年の年末までに浮体式生産・貯蔵・出荷施設(FPSO)のフル稼働に漕ぎ着ける予定だ。T.E.N.油田の権益比率は、オペレーターを務めるタロー・オイルが47%強、アナダルコ・ペトロリアムとコスモス・エナジーがともに17%で続く。8月18日付のサイト『エナジー・グローバル』などが報じた。

また、英独立系石油・天然ガス会社のIOGは8月19日、北海にあるスキッパー油田の開発鉱区(P1609)で試掘評価を終了したと発表した。掘削深度は1,700メートル、性状は良好とされる。IOGは声明で、スキッパー油田の開発について確信できるデータを入手したとしている。

北海開発ではこのほか、英石油・天然ガス会社のプレミア・オイルが、バグパス埋蔵層で原油埋蔵を発見したと発表した。新たに確認した埋蔵層は、スコットランド・アウターマレー湾に位置する。掘削深度は467メートル、厚さ約21メートルの炭化水素埋蔵層に砂岩層を発見したという。今後、商業生産の可能性などを調査する。権益比率は、オペレーターのプレミア・オイルが37.5%、デンマークのマースク・オイルが25%などとなっている。