豪州では最近、エネルギー開発企業が同国での石油・天然ガス埋蔵層で試掘に成功するなどの情報が伝わっている。また、調査会社の報告で液化天然ガス(LNG)の輸出が好調であることが数字上からも明らかになっている。

豪石油開発企業のセントラル・ペトロリアムは6月27日、同国北部準州のアマデウス盆地にあるメリーニ石油・天然ガス田で試掘に成功したと発表した。この生産テストによって、天然ガスで日量150万立方フィートの産出を確認した。窒素含有分が2.6%で、豪州東岸にある天然ガス田に比べて少ないという。

MEOオーストラリアはこのほど、キューバ陸上鉱区(ブロック9)の原油(潜在)埋蔵量を81億8,300万バレル、可採埋蔵量を3億9,500万バレルと評価した。7月7日付の豪州証券取引所(ASX)が報告書で公表した。それによると、MEOは他の2つの埋蔵層にかかわる評価作業を続けているが、いずれも相当量の埋蔵量が期待できるとの見通しを示した。

他方、豪鉱業大手のBHPビリトンは6月末、2017年に9億ドルを探査事業に投資する計画であることを明らかにした。この金額は全投資額の約18%に相当する。石油探査に関しては、在来型深海鉱区を中心に、メキシコ湾、カリブ海、西豪州沖合のビーグル海盆の3カ所を重点鉱区に位置付けているという。

一方、BHPと米エクソンモービルは、豪ビクトリア州ジップスランド海盆に保有する13鉱区や関連インフラ施設を売却する方針を固めた。ジップスランド海盆では1969年から石油・天然ガスが生産されている。権益比率はBHP、エクソンがそれぞれ50%ずつだ。6月15日付のサイト『ガルフ・ニュース』などが伝えた。

そのほか、7月13日付の『オーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー』などは、豪州全体における6月の液化天然ガス(LNG)の輸出量が前月比18.5%増の360万トン(原油換算)になったと報じた。エネルギー調査会社エナジークエストの調査で判明したという。