伊藤忠商事は13日、伊藤忠エネクスとフィリピンで「クリージアエナジーホールディングス」を設立すると発表した。伊藤忠商事が保有するフィリピンLPガス販売事業会社であるIsla Petroleum & Gas(IP&G、本社:フィリピン・マカティ市)について、Isla Petroleum & Energy 60%、伊藤忠商事40%のうち、伊藤忠の持ち分株式を、クリージアに譲渡する。(組織図は伊藤忠商事のニュースリリースから引用)

伊藤忠商事とエネクスは今後、クリージアを通じてフィリピンのLPガス販売事業のさらなる強化・拡大を図る方針だ。IP&Gは2011年8月、現地パートナーのIsla Petroleum & Energyとともに設立した合弁会社で、シェル・フィリピンのLPガス事業を買収し、自社ブランド「Solane」を掲げ、LPガスの輸入から卸・小売販売事業を展開している。

フィリピンは人口が1億人を突破し、今後も経済成長・人口の伸びが予想され、島嶼国という特性から、運搬が容易なLPガスは、導管の敷設が必要な都市ガスに比べて普及に優位な燃料とされる。昨今の資源価格安の追い風もあり、各家庭におけるLPガス普及の加速も期待されているという。

伊藤忠商事は、日本、中国、韓国、インド、インドネシア、タイ、フィリピンなどへの供給にかかる物流を構築し、年間約500万トンのLPガスを取り扱う。