今回は、エネルギー関連で豪州企業の動きを追う。豪ウッドサイド・ペトロリアムが韓国ガス公社(KOGAS)と関係強化で覚書(MOU)を締結したほか、インドネシアの国営プルタミナが液化天然ガス(LNG)の長期契約を結ぶなど、天然ガスやLNG関連のニュースが目立つ。(写真はウッドサイド社のHPから引用)
ウッドサイドとKOGASは4月半ば、双方の関係強化でMOUを締結したと発表した。両社は2011年に関係強化に向けた取り組みを表明していたが、今回、この契約を更新することで、共同事業や技術開発など、相互の協力関係を新たな段階に高めるようだ。ウッドサイドは現在、豪プルートLNGからKOGAS向けに液化天然ガス(LNG)を供給している。4月11日付のサイト『リグゾーン』などが報じた。
また、ウッドサイドは4月13日、子会社(ウッドサイド・エナジー・トレーディング)と国営プルタミナがLNGの供給で長期(15~20年間)契約を締結したと発表した。LNG供給量は年間50~100万トンとされる。インドネシア政府は、天然ガスを全エネルギー構成に占める比率で2025年までに22%の水準まで引き上げる予定だ。
他方、ウッドサイドは3月23日、英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルなどと西豪州沖で共同開発を進めてきた総事業費400億ドル(約4兆5,000億円)のブラウズ液化天然ガス(LNG)の開発計画を中止すると発表した。経済環境や、一昨年来の原油と天然ガス価格の下落を受けて総合的に判断したという。
このほか、豪州の石油・天然ガス開発会社のオイレックスは4月8日、インドの天然ガス田で生産を開始したと発表した。対象となるガス田は、インド・グジャラート州のバーンダット陸上ガス田バーンダット-3井。掘削深度は1,010メートル。権益比率はオイレックスが49%で、オペレーターを務めるほか、インドのグジャラート州営ペトロリアム・コープが40%を保有している。