東芝は20日、インド現地法人の東芝電力流通システム・インド社(TTDI)が、ケニアの送配電会社であるケニア電力電灯会社(KPLC)から配電用変圧器を約8,000台受注したと発表した。受注金額は約40億円。

受注したのは、各発電所と首都ナイロビ近郊と第2の都市モンバサ近郊の最終需要地を結ぶ送変電網における配電用変圧器だ。3年間の期間供給契約に基づき、2016年6月から納入を開始する。TTDIは、2015年9月に約4,000台の配電用変圧器をKPLCから受注し、2016年3月に納入を完了済みだ。安定した品質の製品を短期間で納入できた実績により、TTDIの製造能力と製品の品質が評価され、再度、受注に至ったという。

ケニアでは現在、経済成長によって電力需要が拡大する一方、送配電網の整備が遅れ、電力普及率は20%に満たないとされる。KPLCでは、2030年までに電力普及率を70%にすることを目標として配電設備導入を図っており、今回の契約もこの取り組みの一つとして位置付けられる。東芝は2013年、インドの配電変圧器メーカー最大手であるヴィジャイエレクトリカル社の電力・配電用変圧器および開閉装置事業を買収し、TTDIを設立した。