エジプトのターレク・エルムッラー石油相は2月14日、スエズ湾の地震探査で、油田探査大手の米シュルンベルジェと契約を締結したと発表した。『ロイター通信』などの報道によると、地震探査の目的は、スエズ湾の原油・天然ガス田の探査で、エジプト政府は現在、国内の原油・天然ガス開発事業に海外からの投資を積極的に誘致する政策を進行中という。

エルムッラー石油相はまた、2017年度(17年7月1日~18年6月30日)の燃料補助金の総額が、前年同期比34%増の29億ドルになったと発表した。2月7日付の『ロイター通信』などによると、エジプト政府は現在、財政再建の一環として燃料にかかる補助金の段階的な削減を計画しているという。

ところで、エジプトでの天然ガス開発事業について英BPやイタリア炭化水素公社(ENI)の動きが伝わる。BPは2月12日、エジプトの東ナイルデルタ州ノース・ダミエッタの沖合に位置するアトール天然ガス田で生産活動を開始したと発表した。BPによると、生産開始は予定していたよりも7カ月前倒しで、開発コストも当初の見積もりより33%低かったとしている。アトール天然ガス田は2015年3月に発見され、埋蔵量は天然ガスで1.5兆立方フィート、コンデンセートで3,100万バレルとされる。

一方、ENIの首脳は2月12日、エジプト沖合のゾア天然ガス田の天然ガス生産量が、2018年末までに日量ベースで18億~20億立方フィートに、19年半ばに同29億立方フィートに達する見通しを明らかにした。エジブトのテレビ局『サダ・エルバラッド』(国際版)などが報じた。