ロシア国営のガスプロムは2月15日、ロシア鉄道(RZD)、シナラ・グループ、トランスマッシュ・ホールディングとの間で、天然ガスを利用する機関車向けの小規模液化天然ガス(LNG)プラント2基を建設することに合意したと発表した。チュメニ州のトボルスクと、ロシア連邦ハンティ・マンシ自治管区のスルグトにそれぞれ建設する見通しだ。ロシア鉄道は、天然ガス燃料のガスタービン機関車を現在の3台から2023年までに22台に増やす予定という。
ガスプロムはまた、2月12日に天然ガス輸出事業の再編案を提示した。第一段階としてドイツで展開する天然ガス開発・販売・マーケティング子会社(Gazprom Germania)の業務改革に乗り出すほか、第二弾として、2年以内にこの子会社をガスプロムの天然ガス輸出子会社のガスプロム・エクスポートに統合する計画という。
一方、ガスプロムは2月6日、2017年の業績を発表した。それによると、売上高は前年比18%増の2兆ルーブル(約350億ドル)となった。純利益は同26.5%増の2,530億ルーブルで、天然ガス市況の回復や、開発プロジェクトの進展などが寄与したとしている。
このほか、ロシア直接投資ファンド(RDIF)のドミトリエフ最高経営責任者(CEO)は、ロシアの金融機関およびロシア-中国投資ファンド(RCIF)が、サウジアラビア国営石油会社のサウジアラムコの新規株式公開(IPO)に関心を示しているとの見方を示した。2月14日付の『ロイター通信』などによると、RCIFは、中国投資有限責任公司(CIC)とRDIFが共同で運用するファンドである。
イタリアのMarie Tecnimont は2月15日、ロシアのガスプロムネフチからオムスク製油所(精製能力は日量42万6,000バレル)のディレードコーカー(DCU)の設計・調達・建設・マネージメント(EPCM)役務を受注したと発表した。DCUの処理能力は日量3万4,500バレルで、契約額は2億1,500万ドル。オムスク製油所では今後、重質残渣油の処理能力を増強させるほか、電極用コークスの生産などを計画しているという。